『コロナ後の日本が目指すべきグリーン・デジタル社会ー⑤』
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『コロナ後の日本が目指すべきはグリーン・デジタル社会の構築ー⑤』
-インターネットが第3次革命の始まりエネルギー・物流・通信を変えたー
第2次産業y革命がもたらした大規模かつ垂直型のエネルギー・システムや輸送システム、コミュニケーション・システムは現在もつかわれているが、過去30年間のいずれかの段階で、古いシステムはピークを打った。工業化社会の絶頂は、1990年初頭の日本で迎えたと思われる。
次なるフェーズ、つまり脱物質化社会への移行をもたらすのは、1990年代後半以降のITデジタル革命である。まず、コミュニケーション・システムが分散型のインターネットに取って代わられた。単に情報通信分野にとどまらず、今やデータそのものが経済成長の源泉となりつつある。巨大化するプラットfホーマー(GAFA)の収益を生み出すのはビッグデータである。
また、データを含め無形資産が付加価値の源泉となっているため、その蓄積のために、かつての様な大量の資金はいらず、資金需要の低迷で自然利子率が世界的に低下している。(低金利時代)各国の銀行で伝統的な銀行業が苦戦するのは、銀行貸し出しが、無形資産投資のファイナンスにうまく運用できないためである。
輸送システムにおいても、インターネットとそれに付随するAIの急速な発展によって、自動運転化が実現しつつある。パンデミック危機によって、シェアリング・エコノミーはつまずいたという見方もあるが、自動車産業がCAS革命(Connected,Autonomous,Shared / Service,Electric)の荒波にさらされているのは、多くの人が認識する通りである。
新しい自動車は、インターネット革命の延長線上にあり、その付加価値の源泉もハードウエアではなく、やはりソフトウエアにある。新旧の産業が熾烈な戦いを繰り広げているが、イノベーターのジレンマを考えると、新しい自動車を生み出す勝者は、既存の自動車産業とは異なる別の産業から生まれると考えるのが自然である。
(記事出典:河野龍太郎 氏(経済学博士)-DAIAMOND Online)
~(次号):「地震リスク、風水害リスクに対応するためにも電力システムの水平分散型へ移行は緊急の課題」へ継続~
blog up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木