(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (4291)
通関士試験・受験科目免除なしの”全科目受験者”にとって、申告書作成問題は”合/否を”決め、とりわけ、「輸入(納税)申告書の作成問題」は、(品目区分)と(申告価格)の2か所✖5欄の10か所の解答枠となり、実行関税率表への所属区分や関税評価の算出を間違えると、5欄のすべてを”芋蔓(イモズル)”式に失点してしまう・・だけに、「今年=第53回通関士試験の輸入(納税)申告書の作成問題がどのような内容か?」は極めて気になることは疑いようのない現状心境と思われます。
2015年の「日・オーストラリアEPAに係る出題」、2016年の「ベトナムへの逆委託加工貿易での出題」と現在の貿易環境を反映する出題内容に、”過去問消化のみの受験対策”では対応できず、受験生を苦しめさせました。
この2年の出題は、「EPA税率、関税割当、二つの決済通貨、仲介手数料」、「逆委託加工貿易、歩留まり、技術指導の委託費用」等、盛沢山の内容で、物議を醸した出題でしたが、設問の記述内容に不備があったとはいえ、出題の背景構成に関しては、現在のグローバル化(海外生産・海外調達、物流・決済の外部委託・海外集荷・在庫 3PL・SCM、EXW・DAP)と時代を反映させた”見事な出題構成な問題であった”と認めざるを得ません。
当時は失礼ながら、「この発狂問題・・」と思っていましたが、落ち着いた今、改めて見直してみると、問題内容の最終チェックに漏れがあったとはいえ、現状では、問題作成・選抜者に敬服しています。
これらの出題から4年も過ぎた今年の試験において、その間、「TPP11」、「EU協定」と2つの”広域メガEPA”の発効済みの、更なるグローバル化が急進展した今年において、従来過去の単純な輸入取引内容での出題の可能性はあり得ないと想定すべきでしょう。
設問の記述表現や法令内容への適合性に充分留意した見直しで、この2年間の問題構成をリベンジさせた内容で、”再挑戦してくる問題”ではなかろうかと、個人的には想定しています。
極めてグロ―バル化が進展した現状の輸出入環境下において、上記2年の問題が、時代背景に極めてマッチした問題であったと感じるとともに、将来の通関業務を担う人材の選定を目的とする本年の通関士試験においては、この2年間の上記問題構成が必要不可欠な理解度とも思えます。少なくとも、現場実務現場においては”使い者にならない”ことになるでしょう。
blog up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木