(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (4545)
「垂直貿易」とは、最終生産物又は工業製品⇔原材料との輸出入をいい、
「水平貿易」とは、最終生産物又は工業製品の相互輸出入をいいます。
これまで、先進国間では「水平貿易」、先進国と発展途上国との間では「垂直貿易」が一般的であった。しかし、近年では経済のグローバル化の進展、ITの発達により国際的な工業分業体制が築かれたため発展途上国から先進国への製品=「水平貿易」が増加し、相互依存関係が強まっている。
発展途上国の一次産品と、先進国の工業製品の貿易形態が「垂直貿易(Vertical Trade)」という。一方、同じ産業に属する製品を相互に貿易し合うことを「水平貿易(Horizontal Trade) 」と呼ぶ。
かつての日本は専ら工業原材料・食材を輸入して工業製品を輸出するという”加工貿易”の形態をとっていたが、これは典型的な「垂直貿易」であった。
これに対して、1985年の円高以降は製品輸入の急増などにより、貿易構造は「水平貿易型」のものに変わりつつある。企業活動のグローバル化が進み、製品の差別化が進むにつれて、水平貿易への動きは今後も続くものと考えられている。
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分かりやすくいえば、「同じ乗用車なのに、日本車の輸出もあれば、同時に海外メーカーや海外工場からの自動車の輸入もある=同一完成製品の相互輸出入が「水平貿易」です。
加えて、「日本メーカー製品=Made in Japan」という概念を捨てることが必要な現状です。
現状では鉄鋼なども含み多くの産業分野での水平貿易が進展していますが、とりわけ注目すべきは、農林水産物・食品の水平貿易の急拡大ではないでしょうか。「重要5品目農林産物」についてはまだまだ国家保護政策が強く働いていますが、具体的な例として、「酒類」が挙げられると思えます。日本酒や焼酎の輸出という一方通行ではなく、ウイスキー、ワイン、ジンなどは、従来通り輸入もあるが、日本からの輸出も拡大と、まさに「水平貿易」真っ盛りです。今後この両方向性は益々に強くなっていくものと考えられます。
blog up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木