(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (4976)
前号では、オーストラリアの猛暑干ばつに関係して、「オーストラリア産小麦での讃岐うどん」の話題をアップしています。
モノ作り、経済のグローバル化に伴う、EPA(経済連携協定)による関税譲許の条件となる「原産地基準」が極めて複雑な現状となっています。言葉を変えれば、「何が、日本製?」ということ自体が無意味な実態です・・。
『シイタケ菌床、輸入量が過去最高。産地に危機感 「国産」で流通』
2018年のシイタケノの植菌済み菌床の輸入量が過去最高となった。財務省の貿易統計によると、昨年1~11月の輸入量は1万8650トン。12月分の結果が出るのを待たずにこれまでの最高だった一昨年実績を上回った。輸入菌床は国産に比べて安く、発生したシイタケは”国産”として販売できるため、国内産地は危機感を強めている。
シイタケ菌床の輸入量が前年を上回るのは11年連続。昨年12月分が前年並みなら年間2万トンの大台を超えることになる。輸入先は99%以上が中国だ。
現行の原産地表示表示では、輸入菌床を使って国内で培養、発生させたシイタケは”国産”として販売できる。国内菌床メーカーでつくる全国食用キノコ種菌協会によると、輸入菌床の価格は国内産菌床の半額ほど。このため関東地方を中心に海外資本の業者が工場(シイタケ培養)を建て、輸入菌床を使ったシイタケ生産に乗り出すケースが増えているという。
菌床重量の3分の1がシイタケとして発生するといわれる。2018年の菌床輸入量が2万トンとして計算すると、そこから国内で発生するシイタケは約6700トン。一昨年並みだっとしても、全体の1割を輸入菌床から発生したものが占める割合だ。
価格の安い輸入菌床を使った”国産シイタケ(?)”の増加は、国内生産業者にとって大きな脅威となっている。このため同協会は、販売するシイタケに菌床製造国を表示するなどの制度見直しを求め、消費者庁などと協議を進める。
さらに、同協会などは、国産菌床で生産したシイタケであることを消費者にPRするため、登録商標「どんぐりマーク」を作成した。菌床のおが屑粉原料の75%以上が国産樹木であれば、育てたシイタケに付けて販売できるというもので、国内生産者に積極的に利用を促している。
(記事参考:日本農業新聞 2019/01/13)
blog up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木