(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (4544)
『密輸の金、商社経由し海外へ 国の損害、年640億円か!?』
日本に密輸された金の多くが、大手商社経由で輸出されたいた実態があることが財務省の調べで分かった。金の密輸は、輸入時に不正に支払いを逃れた消費税分だけ密輸業者に利益が入るため、2014年の消費増税(8%)以降に急増した。来年10月の再増税を控え、財務省は大手商社に対し、取引の仕方を見直すよう協力を求めている。
大手商社が金密輸の「抜け道」 確認せずに輸出した企業も
金を輸入する場合は本来、税関に申告し、消費税を納める必要がある。しかし、密輸業者は消費税がない香港などから金を買って日本の税関に申告せずに密輸入し、買い取り業者に消費税込みで売って利益を上げている。財務省の調べでは、金は買取業者から大手商社に転売され、国外に輸出されているという。
日本では、金の輸出の8割近くを大手商社が扱う。金の輸出には税関長の許可が必要で、国際取引でも信用が欠かせないからだ。商社は金の輸出額に応じ、消費税分の還付を受けられるため、買取業者から消費税込みの値段で買っても損をしない。(消費税法・輸出免税制度)密輸業者から金を仕入れた買取業者にとって、商社は都合のいい転売先になっている可能性がある。
2017年に日本から海外に輸出された金は215トンなのに対し、正規の輸入は5トン。日本国内の金の産出量や消費量から判断すると、財務省は輸出量のうち160トン程度が密輸入された金とみている。消費税の脱税額は年640億円に上がる計算だ。
金の密輸入は消費税率が5%から8%に引き上げられた2014年以降に急増。2017年6月までの1年間の金密輸事件は前年比1.6倍の467件、脱税額も1.4倍の約8億7千万円と、いずれも過去最高だった。
これらの現状を受け、今年4月には金を密輸したり、密輸された金を買い取ったりした際の罰金を大幅に引き上げる改正関税法が施行された。
(朝日新聞デジタル・2018/11/10)
blog up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木