『通関実務科目ー(課税価格の決定)・(輸入貨物の分類区分)』
(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (2481)
通関士試験・「通関実務科目」で避けて通れない「関税評価」、「輸入貨物の分類区分」での事前教示(質応答事例)を立て続けに数件ほどアップしてきました。
留意している事例の一つであることに間違いはありませんが、特段に「これらが今年の通関士試験に出題される可能性が具体的に高い」とする確証があるものではありません。
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要は、数年前までの通関士試験の出題内容と異なり、「条文記載の”語句”」とか、輸入貨物の「具体的な商品名」の”暗記”で今年の本試験を乗り切れるものではないということを伝えたかったのです。
近年の通関士試験・通関実務科目においては、「受験生の基本的な”読解力”」、「基礎的算数能力」を正面から追及してくる問題構成になっていますし、「法令規定の解釈度」及び、事務的な輸入取引における「法令適用の応用力」を問う出題内容に大きく変化しています。
○ 「関税評価」-課税価格の決定においては、問題中の”語句”が、売手と買手との間の”どのような関係位置で発生しているのか? 輸入貨物とのどのような流れの中で発生しているのか?の見極め=読解力が極めて必要とされる出題内容です。
これを見極める力を付けるには、何よりも「現実支払価格の定義」=買手が売手に対し又は売手のために、輸入貨物に係る取引の状況その他の事情からみてその輸入貨物の輸入取引をするために現実に支払った又は支払うべき総額をいう。を具体的に”理解”することです。
この「現実支払価格の定義」の理解なくして、いくら多くの過去問題を演習したとしても、新た、変形した取引内容での出題をされたら、一発でアウト=解読不能に陥ります。
○「輸入物品の分類区分」に係る出題も、以前のような具体的な輸入物品を列記した出題は少なくなっています。個別の輸入商品を端から”暗記”していく受験対応では、ことごとく失点する出題に変化しているといえるでしょう。
近年の出題傾向は、「関税率表の解釈に関する通則」の理解度及び、具体的な輸入貨物への通則の応用力、「関税率表の構成」の理解力を問う問題への増加を特徴とします。
○ また、「その他のもの」の類・項・号での位置付けや、第42.02項にみられる「及び」などの記述内容切り替えの理解度などへの読解力は双方に共通して強化された出題構成に変わっていると感じています。
blog up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木