『課税価格の決定ー(延払金利)・(数量値引)・(検査費用)・(仲介手数料)』
(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (4254)『第48回通関士試験・通関実務科目 第12問』-(延払金利)・(数量値引)・(検査費用)・(仲介手数料)-
次の取引内容に係る輸入貨物の課税価格を計算し、その額をマークしなさい。
1、 本邦の輸入者M(買手)は、コピー機120台を輸入するため、A国の輸出者X(売手)との間で、当該コピー機に係る
延払条件付きの売買契約を締結した。
2、 当該売買契約には、次の事項が締結されている。
イ A国の
工場渡単価・・・・・70,000円/台
ロ
数量値引きとして51台から100台までは5%を、101台から120台までは10%を1台当りの工場渡単価から差引く旨。
ハ コピー機の代金にかかる支払期日を経過した場合には延払金利が発生する旨。
3、 Mは、本件売買に係る
仲介手数料として、A国所在の仲介者Bに対し、350,000円を別途支払った。
4、 Mは、当該コピー機が国内販売のための規格に合致しているかどうかを確認するため、自社の技術者をA国に派遣し、当該コピー機の引渡しを受けた後、自社のための検査を行った。当該
派遣及び検査に要した費用は100,000円であった。
5、 Mは、当該コピー機が輸入港に到着するまでの
運送に係る費用200,000円、
保険料50,000円を運送会社及び保険会社に対してそれぞれ支払った。ただし、当該保険料については、当該コピー機に損害がなかったため、特約に基づき20,000円が
払戻しされることとなっている。
6、 Mは、
延払金利として180,000円をコピー機の代金とは別にXに支払った。
7、 上記の者のいずれの間にも特殊関係はない。
【正解】:8,665,000円
☆
受験者の混乱を招く”憎たらしい”ほどの意図的な問題構成ですね。保険料の払戻しもさることながら;
2のロ:(数量値引き)の記載は、問題作成者がわざと”曖昧な記述”にしていると感じます。受験者によっては、「合計の締結契約数量が120台なのだから、(120台までの数量値引き=10%)が120台全体に適用される。」と解釈された人も多いと思います。しかし、よく読み込んでみると、”契約数量の合計が・・”というような内容にはなっていないですよね。
極めて
、”憎たらしい問題”です・・。
つまり、
・「保険料金の”払い戻し”」・「数量値引き」の提要割合」の二つの箇所を見落とすことなく、適正に判断⇒「数式設定」させるという
、”沈着冷静・迅速正確”な[読解力]を究極に求めっれている問題です。本試験前までに、これらのスポット(落とし穴)を、難なく消化できるほどの演習を重ねておかないと、本試験での緊張した中での新たな問題に対応するには困難です。
blog up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木