(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (1343)
『”ドバイ・ショック”どころではない、主要国の(ソブリン・リスクの顕在化』
(DAIAMONDーonline 真壁昭夫 信州大学教授)より~)
金融危機後の経済低迷によって、政府や中央銀行は、民間企業のリスクを肩代わり
してきた。
その結果、世界的に”国の借金返済能力”に対する懸念=(ソブリン・リスク)は、過去
の1年間に大きく拡大した。
「ソブリン・リスク」顕在化の一例が、昨年11月下旬に発生した
”ドバイ・ショック”だった。
中近東、ドバイの政府系企業の債務返済が遅れることが発表され、一時世界の金融
市場がパニックに陥ったことは記憶に新しい。
そうした事態の発生は、今後も発生すると考えておいた方が良いだろう。
今後の重要なポイントは、 ”ソブリン・リスク”拡大がどこまで続くか~?という点だ。
「ソブリン・リスク」の顕在化が主要国の一部にまで拡大せず、一部の途上国などに
留まるのであれば、その影響度合いはそれほど”マグニチュード”にはならないはずだ。
金融市場が一時的に動くことはあっても、そうした状況が長期化することは考えにくい。
しかし、そのリスクが欧米の主要国まで波及するようだと、その深刻さは一変する。
金融市場の混乱が大規模になる可能性が高いからだ。
主要国はそれぞれ相互に依存関係を保っており、「ソブリン・リスク」顕在化の連鎖が
ドミノ倒しのように発生すると、そn流れをせき止めることは容易ではない。世界の経済
や為替などの市場は大きく混乱するだろう。
最悪のケースでは
「世界金融危機の第二幕」が始まることにもなりかねない。
現在はまだ、市場参加者も”PIIGS”に対する懸念程度の意識しかないかも知れない。
ただし、今後ソブリン・リスクの顕在化の波が欧米の主要国にまで押し寄せる可能性は
否定できない。
欧米の主要国のソブリン・リスク問題が顕在化すると、金融市場の混乱は避けられない。
主要国の株式・為替市場は不安定な開幕になり、投資家のリスク許容量も大きく低下する。
(文・真壁昭夫 信州大学教授)より~)
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木