(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (1330)
前号を読んだ人は、「何を訳の解らぬことを、ゴチャゴチャと書いてるの?肝心の
(貿易ともだち)&(がんばるチャン!)はどこにいったの?」が、実感ではないかと
思います・・・。
しかし、「日本の鉄」を抜きにして、(日本の貿易)を語ることはできません。
「貿易立国=加工輸出貿易」としての日本の戦後の歴史は=(日本の鉄)の変遷
そのものでもあるのです。
『すべては、(ブリキの玩具)から~・・・』
太平洋戦争が終わり(1945年)、ゼロからの再出発を余儀なくされた戦後の日本が
目をつけたのが、
”進駐軍がゴミとして捨てた缶詰の(空き缶)でした・・”
この空き缶を裏返して再利用して、(ブリキのジープや自動車の玩具)が作られて、
アメリカに輸出され大好評を博し、1950年代に日本の(ブリキの玩具)は世界の頂点
に立ち、昭和40年代~に安いプラモデルが出現するまで、日本の輸出(外貨獲得)の
重要な一角を占めていたのである・・・。
Made in Japan=高品質・高精度と世界中に知られている(日本製)も、わずか60年
前には、アメリカ軍がゴミとして捨てた空き缶を拾って輸出商品を作っていた・・。
そんなに(昔のこと~)でもないのです、、。 この僕でさえ、壊れたブリキの玩具の自動
車の裏側は、(アメリカ製コンビーフの印刷)がそのままに残っているのを見たのを、はっ
きりと記憶しています、、。
ここから再出発した(日本の鉄鋼業)は、1960年代には早くもドイツ、イギリスの生産量
を追い抜き、1970年代には年産1億トンを達成、アメリカを抜いて生産量・技術ともに
世界トップの(鉄鋼王国)に躍進しています。
日本が、戦後経済の再建に取組んで=(空き缶製のブリキの玩具)から~(世界第1位
の鉄鋼生産国)の地位につくまで、たった20数年です・・・。
しかし~! 新興国としての(韓国)、(中国)、(インド)などは、日本の20数年どころか、
わずか数年~で、日本にも勝る(大構築)を実行してきています、、。
日本として、国(通産省→経済産業省)、(鉄鋼業界)として・・(空き缶)から世界1位に
成長させた。という自負・自信が強烈に強いだけに、”大混乱”とも言えるべきアジアを
取巻く「鉄鋼産業」のグローバル化に、うまく乗っていけるのだろうか~・・・?
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木