(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (4379)
前号では、我が国からオークランドに向かった自動車運搬専用船から農作物の害虫であるカメムシが発見されたことでの寄港拒否・即時、領海外退去をニュージランド当局から命じられた事件のアップしています。
農作物への”外来害虫被害事件”には過去様々な事例が発生していますが、「フランスのワイン産業の崩壊!」が有名です。
1870年代、アメリカから品種改良のためにフランスに移入されたアメリカ原産のブドウ樹にフィロキセロ(ブドウネアブラムシ)が付着していたため、この昆虫に抵抗力のないフランスのワインブドウ樹に絶滅に近いほどの被害を及ぼし、多くの歴史あるワイナリーがそのワイン畑ともに姿を消した。その後の南米・チリやオーストラリアのワイン世界市場における躍進は、この”虫が原因!”なのである。
『WTO・SPS協定』
WTO(World Trade Organization)=世界貿易機関における「衛生植物検疫措置の適用に関する協定」(Agreement on the Application of Sanitary and Phytosanitary Measures=「SPS協定」は、人、動物又は植物の生命または健康を守るという衛生植物検疫措置の本来の目的を達成するとともに、貿易に与える影響を最小限にするための具体的なルールを定めた国際協定である。
『WTO・TBT協定』
貿易の技術的障害に関する協定(Agreement on Technical Barriers to Trade)「TBT協定」は、各国の規格及び適合性評価が、国際貿易に不必要な障害をもたらすことのないようにするための具体的なルールを定めた国際協定。
[透明性確保の枠組み等]
SPS協定においては、加盟国は提案する衛生植物検疫措置が国際基準に整合しておらず、他の加盟国の貿易に著しい影響を及ぼす恐れがあるときは、当該措置について事務局を通じて他の加盟国に通報することとされています(SPS通報)。また、自国の衛生植物検疫措置についての情報を提供し、他の加盟国からの妥当な照会に応じるための照会所を設置することとされています(第7条・附属書B)。
TBT協定においては、加盟国は提案する強制規格又は適合性評価手続きが国際基準に整合しておらず、他の加盟国の貿易に著しい影響を及ぼす恐れがあるときは、当該提案する強制規格又は適合性評価手続きについて事務局を通じて他の加盟国に通報することとされています(TBT通報)。また、自国の規格及び適合性評価手続きについての情報を提示し、他の加盟国及び他の加盟国の利害関係者から妥当な照会に応じるための照会所を設置することとされています。(第10、1条)
(記事参考:外務省(Ministry of Foreign Affairs of Japan))
blog up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木