(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (4053)
このところ、このブログのアップ内容が、「インダストリ4.0」とか「ソサイエティ5.0」など、本来の『貿易ともだち』通関と貿易実務の話題から乖離しているように感じられているかとも思います。
しかしながら、振り返ってみて下さい。4月~9月の間の「通関士・受験」をテーマとする期間にこのブログ上で、繰り返しアップしてきたことは、「現状の通関士試験の主題は、法令の記憶ではない。問題の意図をいかに”適正に敏速に理解するかという”読解力”であり、つまるところ、通関士試験は読解力の試験である」とする僕なりの意見です。国の情報研究所が開発し、4年間挑戦してきた東京大学の入試試験への合格を目標とする受験ロボット=「東大ロボくん」が、昨年に東京大学の合格をあきらめた理由が、「問題の読解力に限界がある」とする理由からでした。
「通関士試験」問題が、どのような趣旨で作成され、どのような判断基準で合否が決定されているのか?
あるいは、海運、金融、倉庫、物流という国際貿易の何がどう変化し、どこに向かって進んでいるのか?
「インダストリー4.0」や「ソサイエティ5.0」の内容理解なしに語ることも洞察することも不可能です。
考えてみれば、「ビット・コイン」や「フィンテック」などの電子金融も、遠く離れた多国との金種の異なる国との間の通貨交換である「外国為替」の処理が避けられない貿易業務は、すでに前世代からこれらを経験してきている業種であり、昨今に叫ばれる「産業のグローバル化・国際企業」などの言葉も、いち早く、海外営業を開始した業界は、我が国の海運業界であるはずです。各産業のメーカーが、海外工場や海外委託製造を開始する相当以前から、我が国の主要海運会社は、海外間の海上輸送業務にその経営の軸足を移していました。
今年9月には、創設以来初めての「通関業法抜本的改正」と「新世代NACCS(全面電子化通関)』,『HS条約品目表=実行関税率表』の改正が合わせてスタートします。これらの変化を「インダストリー4.0」&「ソサエティ5.0」抜きにして語ることはできませんでした・・・。
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木