『フランス、使い捨てプラスチック食器容器の禁止処置」
(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (3186)
フランスでこのほど、プラスチック製カップや皿を禁止する法律が世界で初めて制定された。
同法は2020年1月に施行予定。すべての使い捨て食器類について、家庭用コンポストで堆肥にできる植物由来の素材=(バイオ・プラスチック)を50%以上使うことを義務付ける。2060年までには、この割合を60%に引き上げる。
2015年に国連・気象変動会議が開催され、温暖化対策の国際合意「パリ協定」を採択したフランスは昨年、地球温暖化対策について定めた法律を制定しており、今回の法律はその追加的処置となる。フランスは地球温暖化対策で世界を主導する存在となることを目指す。
フランスで廃棄される使い捨てカップは毎秒150個、年間では4億3000万個に上がる。そのうちリサイクルされるのは1%のみ。
各プラスチックの単体使用ではなく、ポリプロピレンとスチレン樹脂を混ぜて使っていることが主な原因だという。
フランスはロワイヤル環境相が打ち出した計画に基づき、2025年までにゴミの埋め立て量を半滅させ、地球温暖化ガスの排出量を2030年までに1990年に比べて40%削減することを検討していることを明らかにした。今年7月にはスーパーのレジ袋が全面的に禁止された。レジ袋禁止は他にも、バングラデシュや南アフリカ、中国など6カ国で実施されている。
一方、包装資材を作るベルギーの企業「Pack2Go Europe」など業界団体は、「商品の自由移動を定めた欧州連合(EU)の法律に違反する」として欧州委員会に法律の施行を阻止するよう要請したとともに、フランスを相手取った法的処置を検討しているという。
(記事参考:CNN NEWS←The huffington Post 2016/09/20)
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では、「京都議定書」に見られるように、同様に地球温暖化を推進する我が国の場合はどうでしょうか?
(3つのポイント)があるように感じます。
1)、日本は、「ペットボトル」のように、各プラスチックの”単体使用”が主で、高品質の
リサイクル素材として途上国に輸出されるなど、その再利用の割合が高い。
2)、「石油化学工業」は、我が国の重要な基幹輸出産業の一つであり、プラスチック
素材製造の縮小につながる「プラ使い捨て食器容器」の廃止法案の検討の腰は引ける
と思える。
3)、経済的に採算性のある「バイオ・プラスチック」など、植物由来の樹脂など”有機素材”
へ各メーカーが大きく舵をきっている。
(例):竹を原料とする「ナノ・ファイバー・プラスチック」の研究開発の具体化推進など。
(※)追記
日本政府は10月11日の閣議で、地球温暖化対策の新しい枠組み「パリ協定」の批准案を決定した。近く国会に提出・承認予定。 石油・石炭に由来する化学産業から、植物などの有機資源由来の「バイオ素材」へ開発産業化が加速されるとも思える。
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木