(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (3158)
「今までの内容での通関士試験は、今年が”最後の試験!”になる。」と前号でアップしました。
原則、全面電子化を目指す「次期NACCS」の稼働に合わせ、創設以来の初めての抜本的=本格的な通関業法改正は来年の9月までに実施されます。内容により、段階的施行を含むものもありますが;
1) 申告官署の自由化=通関業の営業区域制限の撤廃
通関業免許の全国区免許=税関長許可→財務大臣許可
2) 通関業務の公定上限料金の撤廃
3) 専任通関士制度の撤廃→適正数の通関士の設置義務
などを柱とする通関業法の抜本的法改正は、”新世代=将来に向けての通関業・通関士制度のスタートへと大きく舵を切る年となります。
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『第50回通関士試験の受験者数は増加する。 合格率は下がる』と思えます。
この、=現状までの形式・内容での通関士の最後の試験とする『第50回通関士試験』に対して、その実態を真に把握できていないのは受験生のみで、
各乙仲(国際物流企業)は、来年以降の通関業者の「市場競争原理」のなかでの”生き残り”に戦々恐々の感で、非常に緊迫感を抱いています。
今年の通関士試験への受験取組は、大手企業を中心にまさに
”会社ぐるみの駆け込み受験!”で、国際物流に係る部署のスタッフは、「会社指令の受験命令!」の様相となっています。各支社単位でみても、10~20人程度の関係社員を受験させる様子で、今年の受験者数は近年の低下傾向と一転して、大幅に増加すると想定します。
しかしながら、安易な合格者数の増加をすることでもないでしょうから(1,000人/全国)、総受験者数に比して割合的には「合格率は低い」と見込まれます。反面、新生通関業スタートの前に、
「実務科目免除合格者」の”駆け込み合格者”を増やすことも考えられ、その場合は、昨年度程度の「合格率」に落ち着くケースも考えられます。
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「受験者数の増加」、「合格率の低下」と言っても”真面目な受験対策を継続する受験生”にとって恐れるものでもありません。要は、会社命令で、まともな受験対策を怠る受験生の数が増えるだけの話で、それなりのスキルを持つ受験生のみが合格証書を手にする。という内容は何一つ変わりません。
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木