(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (3084)
前々号でアップした、日本が開発し世界の熱い期待を受ける新素材=「CNF(セルロースナノファイバー」に関して、興味あるニュースがあります。今後の日本の産業・企業の行方を視るには奥深い話題です。
『”竹”から生まれた新素材! 中越パルプ(ナノセルロース)の可能性」
-市場規模は2030年1兆円説もー
「中越パルプ」は、出光興産とライオンの合弁会社。新素材ナノセルロースの開発に成功したとの発表した2015年1月27日の株価がストップ高となる前日比50円高の228円まで急騰。
ナノセルロースは、木材などの繊維を直径ナノ単位(10億分の1メートル)まで微細化した繊維で、鋼鉄の5分の1の軽さ、かつ5倍以上の強度を誇る。製紙原料の(木材繊維)から造られるため、製紙メーカーにとってはもともと親和性の高い新素材といえる。パルプはもともと針葉樹や広葉樹といった木材を原料とするが、中越パルプが今回開発したナノセルロースは竹を原料とする点が異なる。
日本全国の里山を竹林が侵食し、里山の植相が変わってしまっている我が国においても、大きな期待が持てる「中越パルプの”竹ーナノセルロース」開発促進とも言える。
ナノセルロースをポリプロピレン樹脂と配合することで、自動車や電気・電子材料の軽量化などに役立つ新素材として期待できる。
☆
『ナノテクノロジー(Nano Technology)』は、物質をナノメートル(nm,1nm)=10億分の1メートルの領域、すなわち原子や分子のスケールにして、自在に制御する技術のことであり、ナノテクと略される。そのようなスケールで新素材を開発したり、そのようなスケールのデバイスを開発することをいう。(Wikipedia)
このナノ単位は、我々が色として感知する可視光線の波長よりははるかに短い大きさですから、可視光線はナノファイバーを透過し、木材から作られるにしても。ナノファイバーは、ガラスのように(透明)となります。
ナノという単位がどれほど”小さい”か?というと、竹の細胞の一つの大きさを東京ドームとすると、一つのナノファイバーは、グランドの”砂の一粒”位の大きさとなります。
☆
原子単位でのデバイス(電子回路)制御が可能となり、折り曲げ自由な鉄の5倍の強度を持つシートとなると、現在の数倍の能力を持つコピー用紙1枚形状などのパソコンの開発は、すでに手の届くところまで開発が進められています。
(記事参考:会社「四季報」ONLINE 2015/01/28)
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木