(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (2676)
1995年1月1日に設立された世界貿易機関(WTO=World Trade Organization)は今年で20周年を迎えます。
WTOの前身は1948年に設立されたGATT(ガット)=「関税と貿易に関する一般協定」です。
GATTの精神を受け継ぐWTOの基本理念は『貿易は自由である』という国際的通商における(非差別)と(マルチ)を原則とする制度です。
一方、このGATT-WTOに掲げる”国際的貿易原則”がありながら、その基本理念に相反するとも考えられるFTO(自由貿易協定)、EPA(経済連携協定)、TPP(環太平洋戦略的経済協定)などの「国家間・地域間の貿易協定・経済協定」の締結が進み、見方によると、『WTOは機能不全・・』とも見れます。
我が国は当初、この国際的理念であるGATT-WTOの精神を尊重し、限定された国家間、地域間の貿易・経済連携協定には否定的な態度を守っていました。その結果、FTO、EPA締結を拡大させた韓国を代表として、自動車、家電、造船・・と大きな関税上のハンディを背負い、一転して、FTO、EPA(自由貿易協定、経済連携協定)締結の拡大を図り、現状の「TPP」の協議に至っています。
この20世紀後半~現状に至る過程は、GATT・WTOと言う全体理念⇒各国、各地域の流れに無理を生じ、(国家間、地域間)国・地域の特質の積み上げ⇒国際バランスという流れの逆転と見ることができます。
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この『WTO20周年=2015年』にあたり、FTAやEPA締結が優先され、「WTO機能不全か・・」との声もささやかれる現状において、「日本再生」と我が国においても、同様な考え方が重要視されるべきなのではないか?と考えます。
「(中央政府)⇒(州)」、「省庁再編」と”大きな思考回路の改革と実践”が必要とされる時期に立ち入っている日本だと感じています・・・。
しばらく、「GATT・WTO」とFTO・EPA・TPPの拡大変化を我が国の再生と対比させて、継続してアップしてみるつもりです。
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木