(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (2414)
前号では、関税法第76~78条の3に規定される「国際郵便貨物特則」をアップしました。
関税法全域からすれば、この分野は、通関士試験の合否に大きな影響を及ぼすこととは想定できない仔細な内容であるかも知れません。
しかし、近年の通関士試験における「五肢選択問題」とは、”正しい(誤った)ものを全て選べ”という出題形式で、答えるべき正解が何個あるのか示されてはいません。
さらには、正解(誤り)の無い場合は、0をマークしなさい、とするものです。
正解が三つあって、二つに解答していたとしても、三つとも正解していない限り、二つへの部分点は無く、その問題の得点は”0”となります。
「五肢選択問題」の最近の特徴は、関税法における分野別の問題作成ではなく、
”混成問題”である場合が多いです。具体的には、五肢選択の五問の問題内容が、全て(国際郵便貨物特則の分野)で構成されることは稀で、(関税の確定方式)、(納税義務者)、(関税確定の時期)、(輸入貨物の検査)、(輸入の時期)等に組み込まれてくるのです・・・。
☆ 「受験対策」
(問題):20万円を超える物品であっても、寄贈物品である郵便輸出入貨物は、関税法上
の通関に係る規定が適用されない。
(解答): × 問題の記述は誤りである。
寄贈物品である郵便貨物に関税法の規定が適用されないのは、”輸入貨物”のみ
で、20万円を超える郵便による輸出貨物の寄贈物品への適用は無い。
問題記述の”輸出入”という記載が誤りです。
(実務科目免除受験者)の合格率が驚くほど低い理由はここにあります。日々、通関の実務を消化しているだけに、(実務科目)を受験しなくていい、と「通関士試験」を軽く考えています。
近年において、全科目を受験する受実務経験無しの新規受験生の通関士試験に臨む受験対策の完成度=スキルは、”驚くほど高い!”ものがあります。
試験実施側も、通関士試験の問題構成を相当に熟考しないと、想定する"合格率:10%以下”に抑えることができない現状なのが実態なのでは?、と推測します。
☆
近年の通関士試験問題は”非常に捻くれた特殊な試験問題”と言えます。
早期から、理解できなくても、
”通関士試験問題の出題ポイントと出題の(癖クセ)”を掴みながら合理的な学習計画を構築して進めない限り、半年後の今年の試験における(合格!)は、まず無理です・・・。
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木