(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (2402)
「グローバル化=国境を越えた経済活動」が急拡大する現状においては、リアルタイム・ノンストップで貨物が国際間移動されなければなりません。
「通関手続き」の簡易・敏速化と反する国際テロ対策等のセキュリティ確保の両立は税関の大きな課題であり、通関に携わる者のスキルアップと法令順守精神(コンプライアンス)の向上は国際的に求められている急務です。
テロ対策については、2001年の米国での同時多発テロ以降、海上コンテナを輸出国にて大型X線で検査することが実施されてきましたが、最近では航空貨物を使ったテロに関心が移行してきています。
また、西アフリカなどでは
麻薬の密輸が反政府勢力の財源となっているという問題があります。
さらには、
偽造医薬品の市場拡散も大きき問題です。アフリカでは市場に出回っている薬の半分は偽造薬品であると言われ、薬としての効能がないばかりか、有害物質が含まれているケースさえあります。これらの麻薬や偽造薬品を国境で取り締まって、国民の健康と安全を確保することは、アフリカ地域では大きな問題となっています。
さらに、環境問題については、環境基準の高い先進国から
有害廃棄物が品目を偽って、アフリカ、アジア、南米へと輸出されて、そこで廃棄され、健康や人命に影響する被害が出ています。
これら貿易円滑化とセキュリティ確保を両立させ、国民の健康と安全を確保するためには、輸入国だけでなく輸出国や途中の通過国も含めての税関協力が必要になってきています。さらには税関ばかりでなく、他省庁との協力も必要になってきています。
(記事:貿易と関税 日本関税協会 2013/10月号)
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木