(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (2401)
前号での主旨は、「(国際分業化)=国際セグメント化が急激に進展」する現在の世界経済において、
”国際分業化された生産(ものづくり)をどうやって自国に引き込むかか!?”が大きな課題になっており、
国境での敏速通関や貿易の予見可能性の重要性が高まっている、というものです。
日本でもTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉等、地域貿易協定や地域統合を通じた貿易投資の振興が重要になってきています。
地域統合の例としては、中国のような国では、地域内で様々な中間財を作りながら、それらの中間財を最終的にアセンブリーして
「Made in Chaina」として世界各地に輸出しています。しかし、製品の中身を見てみると、多くの部品は中国以外の国の製造であり、実際的には
「Made in World」とも言えるでしょう。
こういったセグメント化(国際分業化=国境をまたぐものづくり)をどれだけ自国に呼び込んでくるかが重要なのです。
このような大競争時代では、貿易投資環境や国際競争力への貢献が税関の大きな役割であり、地域貿易協定については、
特定原産地規則(関税適用上、物品がどこで生産されたかのルール)等を適切に対応させていくことが必要になってきています。
他方で、
貿易のセキュリティー確保や
規制物品の国境での取り締まりも重要で、
貿易円滑化と両立させなければなりません。
(記事:貿易と関税ー日本関税協会 2013/10月号)
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木