(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (2442)
第二次世界大戦後、世界の貿易での(機軸通貨)は、英国の「ポンド」に替えて、アメリカの「米ドル」が、この70年間の世界の基軸通貨として、良きも悪しきも世界を圧巻してきました。
(米ドル札)も日本の(一万円札)も、”お金は、お金!”との日常的な常識の中で我々は生活しているのですが、(米ドル札)と(一万円札)は、違った性格を持っています。
『米ドル=US$』
FRB(米国・連邦準備理事会)は、米国政府・財務省が発行する債券(国債)を購入する。そして、その国債と同額の金額を連邦準備銀行が財務省に印刷を依頼させた米ドルで支払うのである。
これによって、
「無」から利息付きの負債が発生して、FRBはその利息を手にする。
『一万円札』
日本銀行券である一万円札は毎年、日本銀行発券局の策定する「日本銀行券製造計画」に基づいて日銀が国立印刷局に印刷を委託。刷り上った一万円札は日銀口座に一旦納付され、市中銀行への供給をもって発行となる。
☆ 日本銀行券の発行は、米国FRBと違って政府国債とは連動していない。
だから、国債の利息を中央銀行が直接手に入れる構造にもなっていない。また、紙幣発行が日本銀行の財務上は(債務=マイナス)として計上される点も、米国FRBの(債権=プラス証書)である米ドルとは性格が異なっている。
〇「中央銀行」としての米国FRBは、日本銀行や英国・イングランド銀行とは異質の”中央銀行制度”であり、米ドル紙幣は日本銀行券とは”異質の紙幣”だということです。
☆まず、(米ドル札)は、一般の通貨と見かけや機能はまったくに同じですが、いわゆる貨幣(通貨)ではなくて、
「利息がつかない少額のアメリカ政府国債」であるという認識がポイントになります。
逆に言えば、米国の「利息の付かない少額の国債」証書が、米国内のみならず、世界の(基軸通貨)になっているということです。
☆しかし、この20年、バブル期、不況期を問わず、日本国債の増加と符号するように通貨流通高は増加している。そして、日本では”国債を引き受けるのは市中銀行である”が、公開市場操作(資金供給オペ)を通じて、日本銀行の国際保有量が増しており、現状では日本銀行資産の7割弱を占める。
つまり、日銀の資金供給オペ⇒国債買入れと連動して、紙幣の増刷・発行も行われている可能性が高い。
これが、『日本銀行が、FRB(米国・連邦準備理事会)に近づいている・・』と言われる理由だろう。
(記事参考:るいネット 159480 世界を動かす陰の支配勢力)
(米ドル札)も(一万円札)も”お金は、お金!”と思って生活してきましたが、
『米ドル札』=米国政府発行の(利息の付かない少額国債証書)であり、
『一万円札』=日本の中央銀行である(日本銀行の銀行券)という、
”性格の違う有価証券という共に”印刷物”であり、(お金)としての現状の価値保証システムが崩壊した場合、一枚:数円の原価でしかない単なる(印刷物)という”虚構の上に成り立っているのが=金融システム”です・・。
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木