(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (2361)
新年を向かえ、正月三が日に最寄の神社に出向いての初詣参拝。”おみくじ”を
ひいた人も多いと思います。
たぶん、100円程度のお金を出して「おみくじをひいた」と思います。このお金は、
何なのでしょうか?「おみくじをひく」であって、「おみくじを買う」とは言いません。
しかし、(モノ)と(カネ)の交換であって、経済から見ると紛れもないビジネスです。
”紙切れ・一枚”=100円とは、とんでもない売買ですし、「ビジネスでないビジネス」
が存在するのも事実ですね。
なぜ、私達は神社に出向き、自ら100円も出して”紙切れ一枚”を求めるのか?
先月にTV放送で、日本の神社の”おみくじ”が和紙の材料となるミツマタの原産地で
あるネパールの寒村で手漉きされ、手印刷されていること。日本の葬式での”棺桶”の
9割が桐の産地の中国の一つの町で作られ、日本に向けて輸出されている内容の報道に
我ながら”愕然・・”としました。
(伝統産業)、(伝統文化)、(特産物)と言うものが、グローバル・ボーダーレス
と言う世界経済・文化のフラット化で崩れて行く中・・情報は、インターネットで、輸
送費と移動時間がほぼゼロにして、世界中に行き交う現在、”地域”、”伝統”と産業、
文化、経済をどう絡ませていけばよいのか? 難しい課題が襲っています。
一つ言えることは、日本の”価格と量での貿易立国”が終焉を向かえ、”品質”の面
でも新興国に追いつき・追い越され始めている事実です。
私達は、いつから(モノ)を(カネ)で単純に交換する時代をすごし始めたのでしょう
か? 日本には(モノ)に込められた(心)を受け渡しする。という大切なものがあっ
たのではないでしょうか?
それを、我々日本人が失いつつあり、反対に、海外の人々が、「日本」のこのポイン
とに気付き始めています。 ”心無き日本”の再構築の選択肢は残されていないように
感じます。
「”心”で飯が食えるか?!」とも怒られそうです。
しかし、人口=800万人弱で、自国のアイデンティティーと風土を保持する国=スイス。
内情は、様々な問題も抱えているのでしょうが、(日本という国)の再構築を考える上
で、欠かすことのできない国の一つのスイスではあると感じています。
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木