(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (3093)
平成15年(第37回)通関士試験において、下記の「課税価格計算」出題がされて
います。
(計算)とすれば、極めて易しい+-の問題なのですが、注目すべきは、その貿易
条件(インコタームズ)です。
(問題) 本邦在住の法人Mは、H国に所在する輸出者Xから洋服を輸入している。
MとXとの間の売買契約は、当該洋服が輸入港に到着してからMの指定す
る引取場所においてMに引渡すまでのすべての手続きをXの責任において
行うこととするDDP(Delivered Duty Paid)条件で締結されている。
本件売買に関して、以下の場合における課税価格を計算しなさい。
1) DDP条件の売買価格は。1,100,000円である。
2) 輸入港到着までの運賃及び保険料は50,000円である。
3) 輸入港からMの指定する引取場所までの運賃及び保険料は30,000円である。
4) 当該洋服の生産に必要な原材料はMがXに無償で提供したもので、それに要し
た費用は250,000円であり、上記1)のDDP条件での売買価格には含まれて
いない。
5) この課税価格を基に算出される関税、消費税及び地方消費税の総額は、
170,000円とする。
6) MとXとの間には、特殊関係はない。
今年の1月1日から、「インコタームズ:改訂2010年版」が発効されています。
直接的に、この「改訂2010年版インコタームズ」に係る出題は無いとは思い
ますが、
「課税価格」に考慮されるべき(運賃・保険料)の扱いはかなり深淵です。
それを(輸入申告書)に組み込んでき、輸入申告価格の”5欄の全て=五ヶ所の
解答”がばっさりと不正解=失点となってしまったのですから、昨年=第44回
通関士試験の受験者には、”憾んでも、憾みきれない” ”未だに納得ができない、
諦めきれない”のが実情でしたよね。
(解答):上記問題の(解答)は
、1,150,000円です。
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木