(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (1995)
『IADA(Intra-Asia Discussion Agreement=アジア域内(コンテナ)協議協定』
アジア域内の「航路安定化のための意見・情報交換を目的」とした協議協定の略称で、
1992年2月に結成された。
アジア域内航路のサービス船社の多くが、
(同盟)・(盟外)を問わず参加しています。
この「IADA」が昨年の2月に(ガイドライン)として発表したものが
「JAPAN-THC」です。
○ IADAは、2010年2月より、日本発着双方のコンテナ貨物で「JAPAN-THC」を適用
することを推奨する。
JPY25,000/20F・コンテナ JPY37,000/40F・コンテナ
○ これはIADAの個々のメンバーに対する推奨であり、拘束力の無い自発的なものである。
顧客との個別交渉により自発的個別的にこの推奨に従うかどうか、発効日を決めて単独
行動をとることができる。
IADAの発表した内容が”推奨”であること、IADA自体が多くのアジア域内船会社が参加す
る、同盟よりも穏やかな「協議協定」であることから、各社が実際にどのような動きをみせるか
注目されたが、日本において予想以上の多くの船会社がこの
「IADAのガイドライン」
に追従をし、コンテナ・ターミナルにおける手数料は、従来の「ECHC」から2倍を超える
”値上げ”となった。
☆ (組織の形態)とか、(IADAのガイドライン・発表の内容)は、表面上の体裁をとりつくろ
ってはいますが、実質的には”アジア版海運同盟=海上運賃同盟”であり、国際的に
談合=料金協定=カルテルの(例外扱い)とされる:IATAの航空運賃や海運同盟と同
様に扱われるかどうかは疑問点があります。
公取(公正取引委員会)は、この「JAPAN-THC」に対する独禁法での審査を継続し
ています。
by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木