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『輸入後に調合され商標を付して販売する商品のロイヤルティ』
 (貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (4241)

 前号アップでの、「条文中での”語句”ではない。取引内容の”読解力”である。」とする一つの具体例です。
税関HP・質疑応答事例(関税評価) 輸入貨物の取引価格による方法(関税定率法第4条第1項関係)・加算要素の取扱い(ロイヤルティ等)
『輸入後に調合され商標を付して販売する商品のロイヤルティ』
【照会要旨】
 当社(買手)は、売手から本邦で販売する清涼飲料の濃縮液を購入(輸入)します。輸入された濃縮液は、本邦で調達した水、砂糖及び炭酸で調合された後、商標権者の商標が付されたビンに注入され清涼飲料として当社により本邦で販売されます。
 当社は、売手に支払う輸入貨物とは別に、商標権者とのライセンス契約に基づき、濃縮液により調整され、商標を付して販売する清涼飲料水に付されている商標権者の商標の使用の対価として、清涼飲料水の国内総売上の3%相当額のロイヤルティを商標権者に支払います。
 輸入貨物は、当該ライセンス契約により商標権者の指定する者(売手)から購入することが義務付けられています。
輸入貨物の課税価格を計算するにあたって、当社が商標権者に支払うロイヤルティを現実支払価格に加算する必要がありますか?

【回答要旨】
 上記の取引において、貴社が第三者である商標権者に主払うロイヤルティは、輸入貨物に係るものではないことから、現実支払価格に加算する必要はありません。

(理由)
 輸入貨物に係る商標権の使用に伴う対価で、その輸入貨物に係る取引の状況その他の事情からみてその輸入貨物の輸入取引をするために買手により支払われるものは、現実支払価格に加算することとされています。
 上記取引において、貴社の支払うロイヤルティは、輸入貨物(濃縮液)により調整された清涼飲料水に付される商標の使用の対価です。また、輸入貨物は、清涼飲料水の原料ではあるが、本邦において他の材料と調合されることによりその本質を変更されており、その清涼飲料水とは本質的に相違していると認められます。
 したがって、貴社(買手)が商標権者に主払うロイヤルティは、本邦にて販売する清涼飲料水に関するものであり、輸入貨物に係るものとは認められないことから、輸入貨物の現実支払価格に加算する必要はありません。

【関係法令通達】
・関税定率法第4条第1項第4号
・関税定率法施行令第1条の5第5項
・関税定率法基本通達4-13(2)、(3)ハ
(記事出所:税関HP・質疑応答事例(関税評価)

blog up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木
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# by Gewerbe | 2017-08-19 05:06 | Trackback | Comments(0)
『買手が負担するロイヤルティの”読解”』
 (貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (4240)

 通関士試験・通関実務科目の輸入申告書作成問題において、「仲介手数料の扱い」に係る出題が何問かあったように思います。
今年の試験において留意すべきは、「買手の負担するロイヤルティ費用の”解釈”」ではないでしょうか? 注目して欲しいのは、あえて、ロイヤルティに係る”語句”と書かずに、その”解釈”と書いている点です。これが、私のいう”読解力”なのです。
具体的には、仲介料の場合でいうと、「買付手数料」という”語句”では無く、輸入貨物の輸入取引きの中で、何が買付手数料に該当するのか? その”意味”の読解=読取りです。

 法令条文に記載される”語句”の短絡的な記憶は関係ありません。条文中で記載される”語句”は、実輸入取引きの中でのどのような内容を表現しようとしているのか?それを読取り理解する=”読解力”です。輸入取引きの内容によっては、同じ表現の”語句”ながら、加算要素にもなるし、非加算とも成り得ます。

『買手が売手ではない第三者に支払うロイヤルティの取扱いについて』

 関税定率法第4条第1項本文において、「輸入貨物の課税標準となる価格=(課税価格)は、当該輸入貨物に係る輸入取引きがされた場合において、当該輸入取引きに関し買手により売手に対し又は売手のために、当該輸入貨物につき現実に支払われた又は支払われるべき価格に、その含まれれていない限度において運賃等の額を加えた価格とする」とされています。

関税定率法基本通達4-1(1)において;
「(輸入取引き)とは、本邦に拠点を有する者が買手として貨物を本邦に到着させることを目的として売手との間で行った売買であって、現実に当該貨物が本邦に到着することとなったものをいい、通常、現実に貨物を輸入する売買がこれに該当する」との解釈が示されています。

関税定率法 基本通達4-13(4)において;
「輸入貨物に係る取引の状況そのたの事情からみて、当該輸入貨物の輸入取引きをするために買手に支払われるもの」とは、当該輸入貨物に係る特許権等の使用に伴う対価であって、買手が当該対価を特許権者等に支払わなければ、実質的に当該輸入貨物に係る輸入取引きを行うことができないこととなる又は行われないものをいい、その判断は、当該輸入貨物に係る契約内容やライセンス契約の内容だけではなく、当該輸入貨物に係る取引に関する契約の内容及び実体、取引に関与する者が当該取引に関して果たす役割、当該取引に関与する者の間の関係その他の当該取引に関する事情を考慮して行うもののとする」とし、これに該当するものとして取り扱う対価が列挙されている。

関税定率法 基本通達4-13(6)において;
 「輸入貨物に係る取引の状況その他の事情からみて、買手により支払われた当該輸入貨物を本邦において頒布し又は再販売するための権利を取得するための対価は、当該輸入貨物の輸入取引をするために支払われたものでないときは、当該輸入貨物の課税価格に算入しない。」とされています。
 課税価格の加算/非加算の判断は法令条文中の”語句の記憶”ではありません。取引き内容を読み解する”内容の読解力”です!
そして、それらを迅速・適正に組み立てる”算数力”です!

by Gewere 「貿易ともだち」 K・佐々木
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# by Gewerbe | 2017-08-17 22:03 | Trackback | Comments(0)
『同一物品で、”別欄申告”』
 (貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (4239)

 前号において、「EPA(経済連携協定)」に係る『同一物品の別欄申告』をアップしています。これは具体的には、どのような輸入取引きが想定されるのでしょうか?

 生鮮野菜や生鮮果実などの輸入取引きにおいては、輸入者の買付け・船積みを代行する買付代理人を現地に置き、複数の生産者から季節の生産物を短期間に集荷し、港で一括して我が国に積み出す例も多々あると考えられます。

 この場合に、生産国内での集荷だけでは希望数量に足りず、船積への希望数量を満たすため、国境を越えた隣国の生産者から同一生産物を集荷補充することも、気候が近い陸続きのアジア地域や欧州等では当然に起こり得ます。

 主要集荷先であるA国と我が国はEPA(経済連携協定)を締結し、この生産物がEPA税率(関税譲許)の対象物品となっていた場合に、その条件としての「原産地証明書」がA国集荷分にはついては、当初契約により生産者によって取得されていたが、船積数量を補充するために国境を越えて集荷した隣国のB国集荷分については、「EPA原産地証明書」が取得されていなかった場合に、我が国での輸入申告書の内容は、どのようになるのでしょうか?

 EPA(経済連携協定)は、原則として”関税撤廃”を目標とする2国・地域間の関税譲許を柱とする協定であり、EPA税率適用には、締約相手国の産品であることを証明する「EPA原産地証明書」の提出が輸入申告時の原則となります。

 輸出港において、一括して船積みされた同一の野菜や果実と言えども、「EPA原産地証明書」の提出できるA国集荷分のEPA税率による関税譲許(無税)が認められますが、希望数量を補充するためにB国生産者から集荷した分については、「EPA原産地証明書」の税関への提出ができないわけですから、EPA税率は適用できず、「WTO協定税率」もしくは「基本や暫定税率」の適用となります。
 結果的に、同一物品(同一の実行関税率番号)でありながら、「有税品と無税品」、「税種・税率が異なる」ことにより、”欄を分けて、二つの欄で申告”することになります。

 かつて、「特恵原産地証明書の有/無」に係る出題があったように記憶していますが、EPAにおいては、締約国との「EPAタリフ」を調べてEPA適用品目やEPA税率適用の有無を確認しなければならないだけ、内容の読解と解答作業の難易度は高くなります・・。

blog up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木
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# by Gewerbe | 2017-08-16 18:09 | Trackback | Comments(0)