(貿易ともだち)さん、みんな(がんばるチャン!)してるかな? (4222)
誰しも、「希望的予想」として、”安易・簡単な方を望みます。通関士試験の「実務科目・申告書作成問題」においては、一昨年・昨年と継続して問題作成上の失態を重ね、不本意な得点配分を実施せざるを得ない結果に終わっていますから、「三度目のミスを避けるために、今年の通関実務・申告書作成問題は、”奇をてらう出題”ではなくて”基本的な安易な出題”か・・!?」との気持ちを抱くのも当然と思えます。
しかしながら、一昨年、昨年は、少々の勇み足からの出題内容の失態はありましたが、その反省として今年=第51回の通関士試験における実務科目・申告書作成問題や課税価格の決定計算問題等が、直近の内容に大きく逆行して、従来の基本的な安易な問題内容となることは、まず、あり得ません。
受験生からしてみれば、昨年度の「歩留まり率」や、以前の「口銭」などが組込まれた問題に対して、「問題のための問題」としての気持ちも抱くでしょうが、これらの問題構成の変化は「なるべくしてなるべく問題内容に変化した」と言えるのだと感じます。
『グローバル化』という一言で表現される通り、我が国の「モノつくり」・「経済活動」は、まるで「国境の無いがごとく」の複数国間に跨るネットワークの中での製造・経済活動です。
資金・決済・部材・技術の各国間の移動は一般的で、従来のように「輸入貨物の価格=決済価格」と、その内容は単純ではなくて、『課税価格の決定』は、複雑怪奇を極めます。税関や国税による事後審査による”追徴課税の件数・追徴額”が顕著にそれを物語っています。
つまり、通関士試験は、現状^将来の貿易形態を適格に把握し、顧客からの依頼を受けた輸出入の通関内容を適正に分析してその課税価格を算出するスキルを持つ受験者の選抜とする現状内容から避けられない状況です。
昨年度=第50回通関士試験の出題においての、日本・米国・ベトナムと「三国間逆委託加工貿易」という我が国の製造活動・貿易実体や「歩留まり」という製造採算性の内容に踏み込んでの出題内容は後戻りはできません。「輸出入申告官署の自由化」及び「通関業法改正」とも併せ、より、「グローバル化を顕す問題」となることがあっても、数年前の基礎的内容の申告書作成問題や課税価格の計算問題の逆行することはあり得ません!
この我が国を取り巻く製造・経済活動の現状化において、「基礎的・基本的内容の記憶で、受験できる試験問題内容にしろ!」と主張すること自体が滑稽です・・。
blog up by Gewerbe 「貿易ともだち」 K・佐々木